金融全業態ベース預貸金シェア「2020年9月版」を更新してみた!

昨日「金融マップ2021年版」データをもとに2020年3月末の金融全業態ベースの預貸金シェアについて言及したが、トリグラフ・リサーチは「独自手法(銀行協会や各業態中央機関の月次統計を集計)」により、半期ベースで同種のデータを作成している。

弊社の場合は『地域銀行の存在感』と題して、地域銀行(地方銀行+第二地銀)の国内預貸金市場におけるシェアの長期推移を確認するために使っている。『銀行業界鳥瞰図』でも何回も掲載したお馴染みの資料だ。

現在、『銀行業界鳥瞰図』に掲載していた資料のほとんどは、講演の「マクロ統計編」として単独の資料(多い時には130ページ程度になる)となり大活躍している。

もう『銀行業界鳥瞰図』では基本的には掲載しないと決めているのだが、「地域銀行の存在感」については、今回、例外扱いにしよう!

2020年9月末の地域銀行の金融全業態に占めるシェアは、貸出金が41.1%、預金が26.7%であり、2020年3月末対比では、それぞれ▲0.3%ポイント、+0.2%ポイントの変化となった。この上期の貸出金に関しては、信用金庫と大手銀行がシェアを上昇させている。

だが、この資料で最も重要なメッセージは、赤い線(地域銀行)と青い線(大手銀行)の長期推移を比較する事にある。

この資料を見る度に、私は「地域銀行はよく頑張った。でも、(私の期待程には)変われなかったな…」という思いが込み上げている。

振り返ると「変わるための絶好の機会」が訪れたのが2016年度だった。

2016年1月29日には、日銀がマイナス金利政策導入を公表、2月25日には、FFG(傘下の親和銀行)と十八銀行の経営統合構想が発表された。

当時の講演後の備忘メモを読むと、随所に「漸く森がざわめきだした(動き始めた)」といった類の感想が残されている。

この「森」は、金融庁の森元長官ではなく、私が講演でよく使う「森(銀行業界全体)」「林(都道府県別・業態別等)」「木(個別銀行)」の括りの「森」である。

公正取引員会の(今となっては)妙な横槍が入っていなければ、その後の状況は、現在とはかなり異なっていたに違いない。残念だ…

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