預貸金統計速報値を読む(2020年6月版)— 急拡大する「預貸ギャップ」

昨晩から今朝に掛けて、八ヶ岳オフィスの所在地である「富士見高原」界隈もかなり強い雨が降り続いた。

幸い、大雨特別警報が発令されるような状況ではなく、午後1時過ぎには雨が上がって2時過ぎからは薄日がさし始めている。

ふらふらと出歩きたくなるような天気ではないので、山籠もりして仕事を進める上では「決して悪くはない環境」と言えるかもしれない。だが、九州を中心に今回の大雨の被害は甚大である。

この場を借りて、被災地の皆様に心よりお見舞い申し上げます。皆様の安全と被災地の1日も早い復興を心より お祈り申し上げます。

さて、昨日は「全銀協」、今日は「日銀」の「6月の預貸金速報統計」相次いで公表されたので、更新・配信する事としよう。↓

PDF File: BEV-2020-0708

ポイントは、

①3枚目の資料が示すように、預貸金共に6月はさらに増加率が高まった。5月は「別世界に足を踏み入れた」と表現したが、6月は「別世界がさらに広がった」感がある。
②業態別では預貸金共に引き続き「大手銀行(都市銀行)」の増加率が相対的に高く、地域銀行との増加率差は拡大傾向が続いている。
③個人的にちょっとサプライズだったのは、都市銀行の実質預金増加率(全銀協統計)が12.0%とさらに大きく伸びた事。前年同月比で44.2兆円の増加である。貸出は増えたと言っても前年同月比では18.6兆円の増加なので、この1年間で都市銀行の「預貸ギャップ」は25.6兆円もさらに拡大した事になる。これも「異常」としか表現しようのない「別世界」だ。
④「預貸ギャップ」という視点では、地域銀行の過去1年間の拡大額は7.8兆円。こちらも拡大はしたが水準は都市銀行の約3割に留まっている。
足元、貸出金の増加に目を奪われがちだが、実際に起こっているのは「預貸ギャップの急拡大」である。そう「運用難の時代の深刻化」が進んでいるのだ!

(以上)