誰で増えたのか? 何が増えたのか?(④一般公金預金:2020年4月統計)— 一般公金預金の増加は「一般法人」と「公金」が牽引

今日から「誰で増えたのか? 何が増えたのか?」シリーズは「預金」に移る。まずは「一般公金預金全体の預入主体別動向」を配信する。↓

PDF File: BEV-2020-0615

結論から言えば、「COVID-19パンデミック」の影響が預金残高に影響を及ぼし始めたと見られる3月以降、預金増加率が高まったのは一般法人と公金であり、個人に関しては目立った動きは現れていない

一見すると、2月まで7ヶ月連続で前年同月比減少が続いていた「公金」の預金増加率が上昇が派手であるが、一般公金預金に占める割合は4月末で2.7%に過ぎない。

預金全体の高い伸び率の牽引役は間違いなく「一般法人」である。4月の前年同月比増加額は21.4兆円と3月の12.7兆円から大幅増。増加額が20兆円超となったのは、2017年2月以来である。マイナス金利政策導入後の「一般法人預金大幅積み上がり期」に匹敵するようなダイナミックな動きと言える。

リーマン・ショック後も一般法人預金の増加率が高まる動きは確かにあったが、前年同月比増加率のピークは2009年9月の4.5%に過ぎなかった。4月の増加率8.1%は既にその水準を大きく上回っているのである。

興味深いのは「個人」である。リーマン・ショックの際も預金増加率にほとんど変化はなかった事が3枚目の資料で確認できよう。

5月の預貸金速報値が公表され全国銀行の預金増加率が8.0%と公表された後(https://triglav-research.biz/?p=26501)、面白い質問が1件寄せられた。

「自粛活動(生活)により個人預金が滞留し預金増加に大きく寄与したのではないか?」という内容であった。個人的には過去の経験から「主役はあくまでも一般法人でしょう!」と回答した。

足元、前年同月比で14~15兆円程度の安定的増加を続けてきた個人預金が「自粛生活によってそのトレンドを大きく変えるという事はあるのだろうか?」— そんな発想はそもそもなかったし、私にとっても初めての経験なので5月の詳細な統計の公表がちょっと楽しみだ。