狭義有価証券種類別残高増減(年度長期統計 2019年度版)— 国内銀行ベースで、前年度末比 外国証券が9.1兆円、地方債が3.5兆円の大幅増

今日は有価証券種類別の残高増減(率と額)の推移に係る資料を配信する。↓

PDF File: BEV-2020-0531

国内銀行ベースで、2019年度中に大きく増加したのは、外国証券(主に外国債券)と地方債で、前年度比の増加額は、それぞれ、9.1兆円と3.5兆円だった。外国証券は2年度連続の大幅増、地方債は派手さはないが、これで5年度連続(2015年度はわずかだが)の増加だ。

逆に、大きく減少したのは社債・短期社債で前年度比4.0兆円減少。国債については1.9兆円の減少で、異次元金融緩和策導入後では最も少ない減少額だった。

大手行の最大の特色は、外国証券の8.2兆円という大幅増にある。因みに、前年度も5.1兆円増で2年度累計で13.3兆円増加。これは、国内銀行の2年度累計増加額13.9兆円の96%に相当する。要は「外国証券の積み増し」は、ほとんど大手行で説明がつくのである。

地域銀行も、2019年度は0.9兆円と外国証券が増加。前年度比での残高増は2015年度以来だ。だが、それ以上に残高が増加したのは地方債だ。2015年度以降、5年連続の残高増で、しかもその増加額は年々拡大している。2015年度以降、4年連続で前年度比4~6兆円程度の減少が続いていた国債については、2019年度は減少額が2.7兆円に縮小。

注目のファンド等は、増加額がわずか0.1兆円に留まった。2010年度から10年連続での前年度比増加を達成したものの、さすがに「息切れ感」が高まってきている。もっとも、2020年3月は、COVID-19パンデミックによる市場の混乱で「私募投信」は単月で5兆円と過去最悪の「運用損」を計上しているので、その影響もあったと推定される。