都道府県別預貸金統計(2020年3月版)—②預貸金全国シェア編 「東京一極集中」が止まらない

今日は2020年3月末の「預貸金都道府県別全国シェア図」を更新しよう。↓

PDF File: BEV-2020-0502

念のためにお伝えしておくが日銀の「都道府県別預貸金統計」に係る一連の資料は「国内銀行」ベースであり、弊社が講演で頻繁に使用する「金融全業態ベース」ではない。あくまでも「銀行業界」という「金融村最大の勢力」を対象としたものだ。

この資料の最大のポイントは「東京一極集中」の凄まじさを確認し、その隆盛に変化の兆しがあるかを感じとる事にある。

2020年3月期の東京の全国シェアは、総預金が35.26%、貸出金が42.87%。2019年12月末は、それぞれ34.40%、42.79%であったので、一極集中はさらに加速したと言えるだろう。

東京オリンピックの開催が1年延期され、COVID-19パンデミックで経済活動の停滞を余儀なくされていても、2020年3月末時点では「東京の色々な意味でのダントツさ」は、まったく揺らいでいないのだ。

因みに、4月30日午後8時の段階で、SARS-CoV-2全国感染者数に占める東京都の感染者数の割合は29.4%である。COVID-19パンデミック対策でも東京が主導的役割を担って、この難局を克服すべく奮闘している事に一国民としてエールを送りたい。

話は変わるが、政府の緊急事態制限は1ヵ月程度延長される見通しのようだ。この「1ヵ月」が持つ意味は極めて重いだろう。

弊社は、SARS-CoV-2のリスクをかなり早い段階で認識し、1月26日に独自の「非常事態宣言」を発した(https://triglav-research.com/?p=26552)。ゆえに、「COVID-19 防疫戦線」に突入して既に3ヵ月以上が経過した事になる。

最初の1ヵ月程は、マスク、使い捨て手袋、手洗い除菌ジェルの携帯を煩わしく感じたり、不要不急の外出抑制をちょっと過敏すぎるかなと思う事もあった。

だが、人間、「慣れ」に要する時間は所詮1ヵ月程度である。2ヵ月目(3月)に入ると、自粛モードは着実に習慣化し、3ヵ月目(4月)には、それが当たり前(新しい生活の在り方)になってしまった。

最近のCOVID-19パンデミック対策における最重要キーワードは「行動変容」である。今回の1ヵ月程度と予想されている緊急事態宣言延長は、感染拡大の抑制よりも、国民の行動変容を次のステージに進める上で大きな意味を持つように感じている。

「賃料の馬鹿高いオフィスに、満員電車で毎日通勤し、人混み(三密状態)の中で仕事をし、自然災害や新型ウィルスのリスクに常に晒される」といった、これまで当たり前だった生活が、本当に人間的だったのか?(或いは、幸せだったのか?)。

私見ではあるが、そんな事を改めて考えるために、緊急事態宣言の延長期間はあるように思える。

そして「行動変容」が現実のものとなった時に、「東京一極集中」の在り方も改めて問われる事になるだろう!