都道府県別預貸金動向【③預貸ギャップ率分析】(2018年7月版)— 金融仲介機能の発揮度合いを読む

3年間の『銀行業界鳥瞰図』休稿中も講演資料の方は「進化」し続けた。都道府県別預貸金動向の分析についても、新しい資料がいくつか加わっている。そのひとつが「預貸ギャップ率」を用いた分析資料である。

預貸ギャップはご存じの通り「預金-貸出金(=預超額)」であるが、その預金に対する比率を計算したのが「預貸ギャップ率」である。これを「都道府県別」で分析すると「銀行が地元で集めた預金がどれだけ地元貸出に回っていないか(使われていないか)」を把握する事が出来る。そう「地元における金融仲介機能の発揮度合い」を評価するための指標なのだ。ある意味「預金の地産地消度合い判定指標」と言えるかもしれない。

PDF File: BEV-2018-0911

この指標は低い(高い)程、金融仲介機能の発揮度合いが高い(低い)事を意味する。そこでY軸(本年7月の預貸ギャップ率)、X軸(預貸ギャップ率の過去1年間の変化幅)共に逆スケール表示とした。結果は、グラフが示す通り。

たった1年間でもかなりのバラツキが生じている。右上の象限に位置する「愛媛県」「広島県」「沖縄県」辺りが、金融仲介機能の発揮度合いが高く、かつ向上中の地域と言えるだろう。但し、これはあくまでも「銀行業態」に限定した分析であり「金融全業態ベース」ではない点にご留意いただきたい。